根室農業改良普及センター営農技術情報 令和6年2月

牛舎の換気チェックと換気扇・送風機のメンテナンス

 牛舎換気のコントロールは「牛の快適性」「牛体及び生産現場衛生」のために、年間通して重要な管理項目となります。冬季の換気は、適宜、空気を入れ換え、湿度があがらないよう“カウファースト(牛を優先的とした)”にする必要があります。

1.牛舎換気の基本→入気口(給気口)と排気口を定める

 フリーストール牛舎では棟(むね)と軒(のき)を常時開口〔牛舎間口3mにつき4cm〕し、開口部からの雪の吹き込み防止対策のためには、冬の風が当たる側に防風ネットなどを設置します。軒からの吹き込みには、吹き込み防止板を設置しコントロールします。つなぎ牛舎では、換気扇を低速連続運転としたトンネル(陰圧)換気が望ましいです。
 大型換気扇や送風機など機械換気方式が多くの牧場にある一方、その入気口について定まっていないことが多くあります。効果的な空気の動きを作り出すために明確な入気口が必要になります。その他関連して、結露防止や今後も脅威となる夏季の暑熱ストレス対策の備えとして、スタイロフォーム等資材の設置、発泡ウレタンの塗布など屋根断熱加工のレベルアップも注目されています。

2.牛舎容積の空気をキレイに入れ換える→換気回数と牛舎内温度調整

 つなぎ牛舎では、人の都合と給水器など凍結を避けたいことから換気がおろそかになるため注意が必要です。外気温と牛舎内温度の変化予想から適切な換気調整が望まれます。

牛舎内に温湿度計測機器類は設置されていますか?

3.通年大事な換気扇と送風機→清掃で換気効率アップ

 つなぎ牛舎の陰圧換気扇を清掃してみました。作業は換気扇1台で30~40分でした。清掃後は風速平均値で50%も上がり、換気効率の向上と電気代の節約にもつながると期待されています。

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