スマートデバイス表示はこちら

ホーム > 産業振興部 > 根室農業改良普及センター >  根室農業改良普及センター営農技術情報 平成22年12月


最終更新日:2011年7月01日(金)


根室農業改良普及センター営農技術情報 平成22年12月


営農計画のたて方~反省に基づく緻密な作戦づくり
                                    (平成22年12月)

新年度の営農計画をたてる時期です。営農計画のたて方を考えましょう。

1.今年の反省に基づく対策(作戦)
 今年のクミカンの結果はどうでしたか?年度途中の乳価の引き下げや猛暑の影響も多かったと思います。今年のうまくできなかった事項の対策を考える必要があります。


 経営管理の手法としてPDCAサイクルという手法があります。

この手法は

  1. 計画を策定
  2. 計画を実行
  3. 経営成果を測定・評価
  4. 計画の修正

 という4つのステップに分かれます。

PDCAサイクル

 先に記述した今年の反省は3の測定・評価に当たります。毎年営農計画をたてているので、その評価をして、計画の修正をすることは重要です。

  今年(平成22年)を例にとれば、猛暑で目標の出荷乳量に達しなかった方も多いと思います。乳房炎による廃棄ロスや採食量低下による乳量低下がありました。乳房炎対策として牛床を乾燥した状態にするため敷き料を増す、採食量低下対策として牛舎の換気を改善するためファン設置があります。また、ファンの設置があっても、風のよどみや直射日光での採食量低下があり、暑熱の影響がでやすい部分を対策しましょう。

今年の反省から対策(作戦)を考えましょう。

 

2.目標達成には作戦が必要

(1)目標所得の設定

 計画をたてるなかで目標所得を設定します。家計費は個人の家族状況により違います。そして負債の償還額をプラスし目標所得額を設定します。また、出荷乳量で何t搾るといった具体的な数値目標設定し、家族や従業員にも周知します。目標達成には「今年の反省に基づく対策(作戦)」が重要です。
 

目標所得額の設定


農業所得=家計費+年償還額

 
 (2)農業所得は残りものじゃない

 農業所得は〔A〕の式で求めます。漠然と差引(残り)が所得という考え方では、いつになっても経営は好転しません。〔B〕のように、目標の粗収益を得るために経費をかけていることを忘れてはいけません。

酪農経営の場合、毎月収支の確認と日常作業の見直しを行いましょう。
 

農業所得の考え方

〔A〕×農業粗収益-農業経営費=農業所得

             (残りモノ)

〔B〕○農業所得=農業粗収益-農業経営費

(経費をかけて確実に所得を得る)

 
 
(3) 戦略と戦術
 
酪農経営の場合、
  1. その家の飼養管理技術
  2. 農場のシステム(粗飼料の収穫調製システム・乳牛の飼養施設等)

が最適化された時に最大の所得を得ることができます。  

  この2つの条件が整っていない場合、思ったような所得を得られません。そこで単年度の戦術(営農計画)と3~5年を見据えた戦略(中長期計画)を建てて、施設の改善計画などで農場システムを考えることが重要です。

 経営計画の考え方
 

 ここ十数年は先の読めない時代が続き、この先も不透明な部分が多々あります。しかし、酪農は日本の食を支える重要な産業です。

 

  1. 多くの情報を収集し、
  2. 家族や従業員と情報を共有しながら、計画をたてることは
    農業経営の重要な作業です。
     前年とおなじではなく、反省からの作戦をたて緻密な農業経営を展開しましょう。

  根室農業改良普及センターのTOPページへ
 営農技術情報の目次へ