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最終更新日:2012年6月01日(金)


根室農業改良普及センター営農技術情報 平成24年5月


一番草収穫に向けて  (平成24年5月)

 あと一カ月ほどすると一番草収穫の季節がやってきます。
 今回は、原料草を無駄なくサイレージ化するためのポイントを、細切サイレージを中心に説明します。

 

 良質サイレージを調製するために

 

1.収穫前の準備 
 雑菌による腐敗を防止するためにサイロを清掃し、スタックの場合は新しい火山灰を敷き詰めるなどして原料草の搬入に備えます(図1)。 

石灰塗布したバンカーサイロ 
図1 石灰塗布したバンカーサイロ

 シートのかぎ裂き防止事例
図2 シートのかぎ裂き防止事例
 
 タイヤに付着した土壌がサイロへ入らないようにする
図3 タイヤに付着した土壌がサイロへ入らないようにする
  サイロへの搬入通路が舗装されていない場合は、火山灰を敷いて平らにしたり、場合によってはエプロンに原料草を敷き、タイヤに付着した土壌がサイロへ混入しないような工夫が必要です(図3)。

 また、収穫に係わる作業機・消耗品の確認だけでなく、ミルカーなど毎日使う機械も点検し、予めトラブルの芽を排除しておくことも、収穫に集中する上で重要になります。

 
  2.予乾や添加剤の利用 
  出来るだけ予乾を行い、乳酸発酵に適する水分(75%以下)にできれば、廃汁中に流出する乾物ロスも小さくできます。

 コントラクタなどに収穫を依頼している場合、思うように予乾ができないことも多いと思います。高水分の場合は、ギ酸を使うなど対策を講じましょう。ギ酸添加量は表1をめやすに準備し、サイロへ搬入する原料草搾り汁のpHを確認しながら添加量を決定します。植生が変わるとpHも変動するので、サイロで定期的にpHを確認し、pH4.0以下になるように調整しましょう。

 

表1 10aあたり生草量別ギ酸(商品名:サイベスト)使用量のめやす

10aあたり生草量    2.0t  3.0t  4.0t 
10aあたりギ酸量(Kg) 6~8  9~12  12~16 
タンク
あたり
面積(ha)
240kgタンク  3~4  2~2.6  1.5~2 
1,200kgタンク  15~20  10~13.3  7.5~10 

※ギ酸アンモニウムの場合、使用量が異なります。

各商材の表示を参考にしてください。

 
 3.圧縮係数の適正化
 良質な一番草サイレージを調製するためには、圧縮係数(搬入容積/サイロ容積)を2以上にして、しっかり踏圧することが重要です。圧縮係数を高めるために、事前にサイロや原料草を搬入するダンプの積載容積を確認し、何台分搬入しなければならないか計算しておくと、作業時のめやすになります。
 
 4.切断長の確認
 
 原料草の切断長が長くなったり、切断面がシャープではない(図4)と踏圧が難しくなり、発酵品質低下の要因となります。ハーベスタの刃は毎日研磨します。特にTMRセンターなどの大型バンカーでは、搬入された原料草を確認する担当者を決めて、切断長等の変化にすばやく気付く体制が必要です。   原料草切断面 

図4 原料草切断面

 5.早期密封の徹底
 踏圧終了後は速やかに密封し、酸素を遮断します。原料草の呼吸と各種微生物にサイロ内の酸素が利用され、嫌気状態になると乳酸発酵が始まります。
 
 個人で収穫される方はもちろん、コントラクタ等へ外注する方も、早めの準備とゆとりある作業計画で農作業事故を防ぎましょう。
 

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