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最終更新日:2013年3月13日(水)


根室農業改良普及センター営農技術情報 平成25年3月


牛の休息姿勢  (平成25年3月)

 同じ内容のエサを給与しても、農場毎に採食量や乳量が異なります。そのことは管内のTMRセンターでも確認されています。理由は様々ですが、要因の1つに「休息行動の違い」があります。今回は、牛の休息姿勢に注目してみます。
 

1.休むことの意味

   自然界で捕食される立場の草食動物である牛にとって、安心して休息できることは何事にも替えがたいことです。安全な場所に居ないとリラックスして長く休めません。

 休むことが充実すると、次に続く採食、移動、飲水行動への動機付けにつながり、結果として採食量と乳量が増加します。

 2.牛舎によって休息姿勢が違う

 休息時は実にいろいろな姿勢をとります。写真1は放牧地やパドックで見られる代表的な休息姿勢です。特徴は、後肢を横に放り出すようにゆったりとしている点です。 

コンパクトな休息姿勢
写真2 コンパクトな休息姿勢

 

ゆったりとした休息姿勢
写真1 ゆったりとした休息姿勢

  一方牛舎内では、後肢をコンパクトに体に沿わせる姿勢を多く見ます(写真2)。

 同じエサでも採食量や乳量が高い牧場では、牛舎内でも写真1のようにゆったりとした休息姿勢を示す牛が多い傾向にあります。

  3.コンパクトな休息姿勢はストレスのサイン
  牛舎内でのコンパクトな姿(写真2)は、すぐに立ち上がることができる姿勢でもあります。リラックスしていないか、何らかのストレスを感じているサインだと考えられます。

 例えば、牛床幅を10cm広げたり(写真3)、寝起きのときに頭を突き出すためのスペースを増やすことで、ゆったりとした姿勢の牛が増えることがあります。

コンパクトな休息姿勢

写真2 コンパクトな休息姿勢 

牛床幅を10cm広げて130cmにしたときの休息姿勢(乾乳牛)
写真3 牛床幅を10cm広げて130cmにしたときの
休息姿勢(乾乳牛)

 コンパクトな休息姿勢をとる理由は、

  1. 緊張
  2. 不適切な牛床構造(仕切り柵の構造を含む)
  3. 敷料不足

    などが主なものと考えられます。

 

4.牛床構造が原因の場合

 
  もし、寝起きの途中に写真4の姿で動作が止まれば、牛床構造に何らかの不都合があります(表1)。

 寝起きの途中にこの姿で一度止まる場合は牛床構造に原因がある
写真4 寝起きの途中にこの姿で
一度止まる場合は牛床構造に
原因がある


  表1 寝起き動作が途中で止まる原因

牛舎構造   理由
タイストール

ません棒が低い
ません棒が牛に近い
カウトレーナーが低い
チェーンが短い
後ろ足の位置が不安
(牛床が短い、狭い、すべる、牛床マットが伸びたまま、牛床が凸凹など) 

フリーストール

頭の突出しスペースが不足
ネックレールが低い
後ろ足の位置が不安
(牛床が短い、狭い、すべる、牛床マットが伸びたまま、牛床が凸凹など)

 

 例えば、ネックレールが低いことが理由であれば、牛床面からパイプの底面まで125~130cmを目安に上げることで改善できます。その際、一本のパイプで上げることもできますが、2本のパイプを利用して強度を高めて固定することをお勧めします(写真5)。

 

ネックレールを上げた事例
写真5 ネックレールを上げた事例

  なお牛舎改造事例の詳細は、平成25年2月発行の営農改善資料「牛の行動から考える牛舎施設」をご覧下さい。

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