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最終更新日:2013年5月14日(火)


根室農業改良普及センター営農技術情報 平成25年4月


肢蹄の飼養管理の再確認  (平成25年4月)

 肢蹄の悪い乳牛は寝起きや歩くことが満足に出来ず、採食行動や休息に悪影響を及ぼします。当センターで乳牛千7百頭を調査した結果、肢蹄が健康と思われる牛は53%しかいませんでした。

 生乳生産が低下することのないように、肢蹄をよく観察して、乳牛の健康状態の把握に努めましょう(写真1)。

 
健康な蹄(1)と飛節(2) 

写真1 健康な蹄(1)と飛節(2)

(1) 蹄について
 
 蹄冠部が赤く腫れると(写真2)、ルーメンアシドーシスが疑われます。

ルーメンアシドーシスは蹄葉炎発症の原因にもなり、蹄の角質形成に影響します。

 このような状況は粗飼料の摂取量が不足していたり、穀類・配合飼料の多給、選び食い、固め食いによって反芻が減少し、ルーメン内が酸性に傾くことによって起こります。
 蹄冠部が赤く腫れている

写真2 蹄冠部が赤く腫れている

 

また、蹄の表面は過去の栄養状態を表しています。

 表面全体がザラザラした状態(写真3)であると、常時軽いルーメンアシドーシスに陥っていたことが考えられます。 
蹄の表面全体がザラザラしている 

写真3 蹄の表面全体がザラザラしている

 

 【改善策】

~ルーメンアシドーシスを防止する

  • ア 粗飼料の給与量、採食量を確認する
    粗飼料の水分の変動に応じて給与量を調整しましょう。
    また、使用している粗飼料の品質が良くない場合は粗飼料の代わりに消化性の高い繊維源(ビートパルプなど)を増給しましょう。
  • イ 配合飼料や穀類(圧ペンとうもろこし等)の給与回数を増やす
    分離給与において、1回の給与量が3.5kg以上を超えている場合、ルーメン内が急激に発酵しpHが不安定になります。給与回数を増やし、3.0kg以下にして給与しましょう。
  • ウ 選び食いをさせないために、タイミング良くエサを掃き寄せる
    時間が経過するとともに、長めの繊維が飛ばされ、細かい配合飼料や穀類、短い繊維ばかりを選び食いするので注意しましょう。
  • エ 乾物摂取量を高めるために、新鮮な水を常に飲めるようにする
    水はルーメン内の急激な発酵を緩和しpHを安定させます。
 

 
(2) 飛節について
 

 飛節の腫れは(写真4)、施設や栄養が原因で起こります。特に後者についてはエサのタンパク質とエネルギーのバランスが崩れ、溶解性タンパク(※)が過剰になった時に起こりやすくなります。

 

※溶解性タンパク・・・ルーメンの中で急速にアンモニアまで分解されるタンパクのこと

 溶解性タンパクが過剰で両足の飛節が腫れている

写真4 溶解性タンパクが過剰で両足の飛節が腫れている

【改善策】

  • ア 敷料を増やしたり牛舎改造を行い牛床を快適に保つ
  • イ タンパク質飼料(大豆粕など)や配合飼料の給与量や給与回数を見直す
  • ウ 粗飼料の水分が高い(80%以上)ほど、溶解性タンパクが高い傾向にあるので注意する必要がある。
 

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