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最終更新日:2013年12月16日(月)


根室農業改良普及センター営農技術情報 平成25年11月


冬の肢蹄トラブルを防ぐ
                                      (平成25年11月)

 床面が凍結し始めると、牛の転倒や滑走による肢蹄トラブルが発生し易くなります。乳牛の不本意な淘汰を防ぐためにも、滑り止めの対策を今できることから始めましょう。

 

1.凍結前に削蹄

 冬期に転倒や滑走事故が多い牧場では、床面の凍結前に削蹄を終わらせます。目的は、蹄形と負重バランスを整え、歩き易くすることです。
 削蹄をタイミングよく確実に実施するため、次回の削蹄予約を早めにしておきましょう。また、土の上を踏ませることができない牛舎構造では、年に2.5~3回の削蹄が必要です。
 毎月削蹄できる場合は、削蹄対象牛を乾乳期に入る直前と分娩後3~4か月にします。初妊牛も分娩1~2か月前には削蹄を終えるようにしましょう。

写真1 凍結前に削蹄を終わらせる

  写真1 凍結前に削蹄を終わらせる

2.溝切りを追加施工

 コンクリート床で滑り易い箇所は、溝を追加施工できます。
 特に、牛が混み合うパーラー出入り口と、横断通路周辺への施工は効果的です。
 また、溝の間隔が広い場合や、溝が浅くなってしまった場合にも有効です。施工はロープなどで作業エリアを区切ってから、部分的に行います。

既存のダイヤモンド目地に専用機でストレート目地を施工する様子 写真2 既存のダイヤモンド目地に専用機で
ストレート目地を施工する様子

施工後の状況

写真3 施工後の状況

 写真2の施工時間は、120頭のフリーストール牛舎全面で約2.5日。
 コストは平米あたり約3,000円です。

3.水場周辺の凍結対策
 屋内で水槽周辺が凍結しやすい場合は、牛が踏みつけることで薄氷が割れるタイプのマットを設置(写真4)するか、ヒーターを吊るして凍結を防止する方法(写真5)があります。

牛が踏みつければ薄氷が割れるタイプのマットを設置している事例  写真4 牛が踏みつければ薄氷が割れるタイプのマットを設置している事例

ヒーターを吊るして水槽周辺の凍結を防止している事例  写真5 ヒーターを吊るして水槽周辺の凍結を防止している事例

 新築ならば、水槽周辺への床暖施工をお勧めします。
 屋外で、水が溜まりやすい箇所がある場合は、凍結前に排水対策を行っておきましょう。

 

4.滑り止め資材の利用

 多くの場合、転倒や滑走は、特定の場所で発生します。牛を追う前に、あらかじめ石灰資材や目の細かい焼き砂、おが粉などを散布します。散布面積が広い場合には、手動式の散粒機があると便利です。

 

5.ホブルの利用
  分娩後、起立が不安定な場合は、ホブル(足架)を装着し、いわゆる「股開き」や転倒を防ぎます。 写真6 ホブル(足架)を装着した様子

写真6 ホブル(足架)を装着した様子

 冬期間の肢蹄トラブルは廃用につながり易く、経済的なダメージも大きくなります。日頃から牛を追うときは決して走らせない配慮も必要です。できることから対策を行い、不本意な淘汰を防ぎましょう。

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