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最終更新日:2014年3月24日(月)


根室農業改良普及センター営農技術情報 平成26年2月


初乳をたっぷり飲ませる効果
                                      (平成26年02月)

 子牛は、初乳に含まれている免疫グロブリンを吸収し、初めて病原菌に対する免疫を獲得します。
 子牛に多くの免疫を獲得させるためには、「品質の良い初乳を」「腹いっぱい」「子牛が飲めるようになったら速やかに」与える必要があります。
 今回は、子牛に多くの免疫を獲得させるために、初乳を増給した根室管内の事例について紹介します。

1 初乳から子牛への免疫移行(A農場)
 初回ほ乳時に初乳を1.5~2L給与していたA農場では、初乳を給与するタイミングは変更せずに、初乳を飲めるだけ(3~4L)与えるようにしました。
 初乳から子牛へ移行した免疫グロブリンと、子牛血清タンパク質濃度には正の相関があるので、初乳増給の効果を、初乳給与2日後の子牛の血清タンパク質濃度で確認しました。
 平均で増給前5.0g/dlだった血清タンパク質濃度は、増給後5.7g/dlに上昇し、子牛へより多くの免疫グロブリンを移行できたことがわかりました(図1)。

図1 初乳増給前後の平均血清タンパク質濃度の変化

2.30日齢までの診療回数の減少と子牛の発育改善(B農場)
 B農場では、初乳の給与量を2Lから3Lに増やし、ほ育ロボット牛舎をできるだけ開放して換気に努めました。その結果、初乳増給後の30日齢までの診療回数は、増給前の約5分の1まで減少しています(図2)。

図2 初乳増給前後の30日齢までの診療回数の変化

 また、初乳増給前後で実施した生後5ヶ月齢までの体測の結果、初乳増給後、体高が標準より下回る子牛が減少していました(図3)。

 

図3 5ヶ月齢までの体高の変化

 体重でも同様の傾向があり、初乳の増給、換気の徹底などの効果で子牛の疾病が減少し、順調に発育することが確認できました。
 根室NOSAIのデータ(H24年11月末)では、6ヶ月齢までの子牛の約7%が死廃用になっています。死廃用された牛の約16%が消化器・呼吸器の疾病が要因とされています。
 子牛の下痢や肺炎の発生が気になっている農場では、まず、初乳を腹いっぱい飲ませるところから取り組んでみてはいかがでしょうか?

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