根室農業改良普及センター営農技術情報 平成27年1月

 

 

根室農業改良普及センター営農技術情報   平成27年1月


 

 

冬季間の乳牛への飼料給与
                                      (平成27年 1月)

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  今の季節は一年で最も寒い時期です。乳牛は寒さに適応するためより多くのエサを食べます。もちろんエネルギーもたくさん必要になります。乳牛が屋外で飼養され、被毛が雪などで濡れていたり、強い風にさらされている場合は、さらに多くのエネルギーが必要になります。
 冬季間の乳牛の飼養管理は、牛を寒さから守りつつ、あと一口多くエサを食べてもらうことがポイントになります。

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厳寒期の粗飼料
  寒さに負けず乳を出してもらうためには、粗飼料をできるだけ多く食べさせて乳牛の必要栄養量を充足させる必要があります。乳牛に粗飼料をたくさん食べてもらうには、し好性や栄養価が高い粗飼料給与が原則です。特に冷え込みが厳しい1月~2月は、1番草を中心に手持ちの中から最も良い品質の粗飼料を選んで給与しましょう。
 
無いエサは食べられない
  舎飼期の管理で重要なことは「飼槽を空にしない」ことです。残飼の量と質を確認し、飼槽にまったく残っていない、残っていても堅い繊維のみで、食べられる部分がほとんどない場合は、給与量を増やす必要があります。飼料が牛から遠く離れて食べられない場合は、エサ寄せ作業を強化して下さい。
 
しっかり食べているか
  牛が十分エサを食べているかの指標にルーメンフィル(=ルーメンの充満度を示す)というものがあります。採食量の不足は、そのことがエネルギー不足の原因となります。食べられない原因を究明し、食べられるようにする必要があります。ところが、腹一杯食べているのにもかかわらず、エネルギー不足の症状(毛づやが悪い・卵巣静止・卵巣のう腫・発情微弱など)がある場合は、飼料全体のエネルギー濃度を上げなくてはなりません。低品質の粗飼料を減らし、配合飼料、糖蜜(糖分)、圧片とうもろこし(デンプン)、ビートパルプ(可溶性繊維)及び綿実(油脂)などのエネルギー飼料を乳牛の状況に応じて選択し、増やします。

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  一度、粗飼料分析を実施し、手持ちの粗飼料がどのくらい力があるのかを確認しておきましょう。  

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