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最終更新日:2016年3月20日(日)


根室農業改良普及センター営農技術情報 平成28年3月


 

今こそ、後継牛の安定確保を!~育成コストを考える~
                                     
(平成28年 3月)

  初妊牛の価格が史上希に見る高値で推移しています。このような情勢の中、ますます重要になってくるのが、後継牛の自家生産です。育成にかかるコストや必要頭数を今一度見直し、健康な後継牛の安定的確保を目指しましょう。
 
1 自家の現状を把握する

    表1に、経産牛100頭規模における必要な育成牛頭数を、初産分娩月齢ごとに示しました。更新率が高く、初産分娩月齢が遅いほど、多くの育成牛を抱える必要があります。
飼料費を24ヶ月分娩と28ヶ月分娩の場合で比較してみると、成長必要量(図1・右側)は、分娩月齢による違いはほとんどありません。一方、維持必要量(図1・左側)は、育成期間が長くなる分、増加します(※1)。
  これに加え、施設費・労賃・ふん尿処理費など、いろいろな経費が余分に必要になってきます。かといって、むやみに早く分娩させ、分娩後の事故や廃用が増えれば結局コストが割高になりかねません。施設、労働力、発育の善し悪し、事故率、個体販売頭数などから総合的に判断し、自家に合った育成方法を検討しましょう(図2)。

 

表1 経産牛100頭で必要とされる育成牛頭数 

 表1

 

 図1

 図1 24ヶ月分娩と28ヶ月分娩の分娩までに要する飼料費の比較
(配合・乾草の価格はH23期首価格を用いた)

 

図2 

 図2 自家に合った戦略的な育成方法を考えよう

 
2 預託も視野に
  預託牧場の利用も選択肢の一つです。預託料金が設定されているので、必要なコストの見通しがつきやすく、施設や労働力は不要になります。しかし、ただ預ければ良いという訳ではありません。預託牧場における課題について、普及センターで調査しました(※2)。その結果、畜主農場の規模拡大などを背景に収容頭数が増加し、返却された育成牛の発育に畜主が不満を感じている事例があることがわかりました。ある預託牧場で実施した体尺測定の結果(図3)からは、畜主ごとに発育の差がみられました。預ける前の飼養管理も、発育の善し悪しに深く関与していると言えます。
  より良い発育を目指すには、預託前の管理、例えば子牛への十分量な初乳の給与、親牛の乾乳から分娩までの管理(十分な乾物摂取量や安楽性の確保など)の徹底が不可欠です。また、預託先とコミュニケーションを図り、信頼関係を構築することの重要性も調査から見えてきました。
 

図3

図3 畜主1 (●・◆)と畜主2 (○・◇)の預託牛の体高と体重

 
  健康で即戦力になる後継牛の確保が、経営の安定につながります。そのために、どのような戦略をとるべきか、今一度考えてみてはいかがでしょうか?
 

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