子牛の寒さ対策はお早めに!
10月に入り、日中は日差しが出て暖かいですが、朝晩は冷え込む季節となりました。寒冷対策は、厳冬期だけでなく、昼夜の寒暖差が激しくなる晩秋(10月~11月)にも必要です。今回は、気象データをもとに、早めの寒冷対策をご紹介します。
1 気温の変化に弱い子牛
子牛は、成牛に比べ寒さに弱く、体温調節能力が劣ります。外気温の日内変動や週内変動が激しい時期は、子牛にとってストレス要因が多くなります。そして、子牛の風邪や肺炎発生の危険性を高めます。また、冷気が子牛の腹を冷やしてしまい、下痢の原因となる場合もあります。
2 秋は朝晩の対策が必要
子牛は、気温13℃以下で寒冷ストレスを感じ始めます。図1のとおり、9月から10月は、寒冷ストレスを感じる温度と適温を行き来する状態です。さらに、9月下旬から11月上旬にかけて、旬ごとの最低気温と最高気温の較差は大きく、寒暖差の激しい時期です。
図1 別海町 過去3年平均 9月~12月 最高気温、最低気温
3 秋の寒冷対策
翌朝に冷え込むことが予想される夜は、次の寒冷対策を行いましょう。
敷料の交換のタイミング
敷料が濡れていると体熱が奪われてしまいます。腹を冷やしてしまい、下痢の原因にもなります。夕方の作業時や作業が終わる頃に敷料交換や敷料の追加を行い、清潔で乾いた敷料をたっぷり入れるようにしましょう(写真1)。
保温
夕方の作業時や作業が終わる頃に、湯たんぽの設置や電熱ヒーターを点灯させ、保温しましょう(写真2、3)。
すきま風を防ぐ
牛体に直接風を当てると体温が奪われます。板などで子牛の側面3方向を囲うようにしましょう。
換気も忘れずに
保温やすきま風を防ぐことと合わせて、換気も重要になります。天気の良い日の昼間は、積極的に換気をしましょう。
写真1 たっぷりの敷料
写真2 電熱ヒーターで保温
写真3 使用済みのボトルを利用した湯たんぽ
子牛は大切な後継牛
子牛は、将来を担う大切な後継牛です。早めの寒冷対策で健康な子牛を育てていきましょう。
作業される方も体調を崩しやすい季節です。体調には十分留意してください。