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最終更新日:2017年6月14日(水)


根室農業改良普及センター営農技術情報 平成29年6月


 

涼しい根室こそ早めの暑熱対策を!                        
                                                                                                (平成29年6月)

 根室は道内でも冷涼な地域です。涼しい地域ほど、暑い日は応えませんか?牛も同じです。たった3日、暑い日が続くだけで乳量が落ちてくる場合があります。本当に暑い日が来る前から暑さ対策を万全にしておきましょう!


1.暑熱ストレスについて
  暑熱ストレスは、温度と湿度が深く関係しています。表1は、ストレスを感じる程度を表す温湿度指数(THI)です。乳牛の場合、この値が「72」(67という説も)を超えると暑熱ストレスを感じ始めます。表の通り、温度(気温)が20~22度でも、湿度によっては、乳牛は十分暑熱ストレスを感じています。 
牛舎内に温湿計やヒートストレスメーター(写真1)を設置し暑熱対策を行う目安にしましょう。
 

表1 温湿度指数(THI)

表1

                     THI=0.8T+0.01H(T-14.3)+46.3 T=温度、H=湿度
                                出典:生産獣医療システム乳牛編3 Johonson(1962)

写真1

写真1 ヒートストレスメーター
THIが一目で分かり、乳牛のストレス度合いを把握しやすい

 
2.暑くなると牛はどうなる?

   牛は、体内にルーメンという発酵タンクを持っています。そのため、暑さに大変弱い動物です。人には心地よい気温でも、牛は暑さで参っているかもしれません。牛が暑熱ストレスを受けると、次のような兆候を示します(図1)。

図1

 図1 暑熱時の牛の主な兆候

 
    もっとも早く表れる牛の変化は、寝ないことです(写真2)。いつもなら牛舎に横たわり反芻する時間に、牛が立ったままでいたり、牛の呼吸が速いと感じたら、暑熱ストレスを受けているサインです。

写真2

 写真2 寝ない牛が増える

3.暑熱対策

   暑熱対策は、暑熱ストレスに関わる温度、湿度、日照、風速をコントロールすることが必要です。

牛舎内の換気・送風
    湿度の上昇とともに牛の体感温度が上がります。換気をして、牛舎内の湿度を下げましょう。牛の体温を下げるには、牛体への送風がきわめて効果的です。ファンを全開に回しましょう。
日差しをさえぎる
   日中に牛をパドックや放牧地へ出す場合は、庇陰林や日陰のある場所へ放しましょう。
新鮮な水を十分に
  暑熱時は発汗により体内の水分が失われるため、飲水量が増えます。いつも以上に牛が飲みたい時に飲める環境を整えましょう。
乾物摂取量を高める工夫
   気温や体温の変化と採食行動は連動しています。気温が下がり、採食行動を起こす時間帯の飼料給与やエサ押しが効果的です。
ミネラルの補給
  暑熱時は汗と共にミネラルが流出するため、ミネラルの要求量が増加します。粉砕塩等のミネラル資材を欠かさないようにしましょう。
 
乳牛が発するサインを察知し、早めの暑熱対策で夏場の生乳生産を維持しましょう。
   

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