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生産出荷調整に向けて、効率的な酪農経営を行い、所得向上を図る必要があります。繁殖管理は1頭当たり生産効率を向上させるために欠かせないものです。我が家の繁殖管理はうまくいっているか、もう一度確認してみませんか。
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(1) 繁殖管理の状況をチェックしましょう。 |
- 現在の平均分娩間隔は適正範囲ですか?
生乳生産において、最も効率のよい分娩間隔は、11~13か月(355~395日)、すなわち空胎日数55日~115日の間にあると言われ、これを過ぎるほど経営へ悪影響を及ぼします。
- 平均授精回数は2.0回以下、授精回数3回以上の割合が増加していませんか?
- 初回授精開始日数は分娩後50~60日頃ですか?
- 平均空胎日数の目標値は110日以内です。
- 「授精報告」の分娩後日数100日以上の頭数は増えていませんか?
- 「個体累計成績」の「長未授」(長期未授精牛=分娩後100日以上授精報告なし)はいませんか?
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(2) 確実な授精を行うために |
- 授精後の再発情のチェックと妊娠鑑定を必ず行う
授精が成功したか把握すれば、その後の対策をより早く行えます。また乾乳時期を確定でき、よりよい乾乳牛管理を行うことで次の繁殖にも有効です。
- 記録を取り、見やすく管理する
繁殖状況を常に把握しておくことには、分娩、授精、妊娠鑑定など、こまめに記録を取ることが必要です。また見やすいところに置いておくことで、家族だけでなく授精師さんや獣医さんにも繁殖状況を伝えられます。
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(3)分娩後の牛群の栄養状態をチェック |
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- 分娩後「50日~」でピークがありますか?
- 乳量の低すぎる牛がいませんか?期待通りですか?
- 「49日以下」「50日~」で乳脂肪4.5以上、乳蛋白3.0以下の牛がいませんか?
- 「49日以下」「50日~」で体細胞数が高くないか?
これらに当てはまる場合、エネルギーが足りず、体脂肪を動員している可能性(=周産期病のおそれ)があります。その後の繁殖管理にも悪影響を及ぼすので、原因を発見し対策を考える必要があります。
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