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ホーム > 産業振興部 > 根室農業改良普及センター >  平成18年度 グラスランド2 草地の維持と植生の回復を図るには 追播活用事例


最終更新日:2018年11月22日(木)

 グラスランド2    平成18年営農改善資料
    発行:北根室地区農業改良協議会
    編集:根室農業改良普及センター北根室支所

〔草地の維持と植生の回復を図るには〕


 2 追播活用事例~こんな草地ならどうする?~
 

(1) 新しい草地だけど、ギシギシだらけになってしまった草地
 草地の状態に応じた除草剤選定、散布及び追播時期を下表にまとめました。(表2)
 春先の追播は、牧草の芽は出てきますが既存草や雑草との競合に負けてしまい定着しづらいので避けて下さい。
 また、追播後、実生のギシギシが多く見られる場合は翌年の春に除草剤を散布して下さい。

表2 草地状態別の除草剤散布、追播行程

草地の状態  チモシー 

多い 

多い 

ほとんどない 

クローバー 

多い 

ほとんどない 

ほとんどない 

使用する除草剤 

 アージラン液剤

ハーモニー75DF水和剤 

グリホサート系除草剤 

除草剤の散布時期 

 5月上~下旬

1番草収穫後
雑草3~5葉期 

 早春~1番草収穫後
雑草3~5葉期

追播時期 

 1番、2番草収穫直後

 2番草収穫直後

 1番、2番草収穫直後

追播後の雑草対策 

  *翌年5月にアージラン液剤を散布

    追播当年はチモシーの草勢が弱いことがありますが、翌年には筋状に確認できます。
     *アージランの年間散布回数は1回です。
 写真1 除草剤によるギシギシ処理前 →   写真1 除草剤によるギシギシ処理後

 処理前

 

 処理後

 写真1 除草剤によるギシギシ処理後の改善効果

図2  処理区ごとの翌年1番草乾物収量
図2 処理区ごとの翌年1番草乾物収量

 地下茎型イネ科草が少なく、適正な時期であれば、アージランと追播の併用で効果的に植生改善ができます。 
(2) 経年化して、シバムギやリードカナリーグラスなど地下茎型雑草が目立つ草地
除草剤を使用しない簡易更新(チモシー導入)による地下茎型イネ科雑草の割合とその施工効果
図3 除草剤を使用しない簡易更新(チモシー導入)による地下茎型イネ科雑草の割合とその施工効果
 (根釧農試 2005)
 このグラフでは、除草剤を使用しないで行なった簡易更新の過去の事例から、施工時のシバムギやリードカナリーグラス等の割合と、翌年のチモシー割合を表わしたものです。更新に失敗した事例(赤枠内)は、施工時の地下茎型雑草の割合が50%以上と高かったことがわかります。
 対して、更新に成功した事例(青枠内)では、施工当年の地下茎型雑草の割合は40%以下です。翌年チモシーの割合を50%以上にするには、統計的手法によると30%以下(橙色の線)である必要があることがわかります。 
 ということは、シバムギやリードカナリーグラスなど地下茎型イネ科雑草が半分以上優占した草地の回復を図るためには、グリホサート系除草剤により枯殺してから施工しないと、翌年の植生回復は望めないことになります。
 既存植生  →  グリホサート系除草剤 +作溝法

 既存植生

 

 グリホサート系除草剤 +作溝法

 写真2 同一圃場における施工翌年1番草の改善効果

 

〔作業工程のフロー〕 
 草地の状態判別

 シバムギ・リードカナリーグラス等の地下茎型雑草の割合は?

それほどでもないが(全体の30%未満)、
チモシー等も少ない(半分以下) 

 

目立つ(全体の30%以上) 

↓1

 

↓2

追播播種 
 播種量:チモシー2kg/10a、
      白クローバー0.2kg/10a

←

 
全面除草(必須)
グリホサート系除草剤
時期;5月~8月中旬まで

 作溝法の場合ルートマットが厚いと、追播時にめくれあがる可能性があります。その場合は、作業速度を遅くするとともに、コールタとオープナが一直線になるように機械の調整をしっかり行って下さい。

 

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