根室農業改良普及センター刊行物 うしやの醍醐味 モッツァレラチーズ

モッツァレラチーズ

画像モッツァレラチーズ

 南イタリア原産のフレッシュチーズ。もとは水牛の乳を使っていましたが、現在は牛乳から作るのがほとんどです。適度な酸度となめらかな口触りでサラダやピザチーズとして最適です。

《 原材料(出来上がり量約1kg)》

  • 牛乳・・・10リットル
  • ヨーグルトスターター(1.5%)・・・150ml
  • 塩化カルシウム(0.02%)・・・2gを湯で溶解
  • 粉末レンネット(0.0035%)・・・0.35gを2%食塩水30mlに溶く ※2%食塩水は、水100mlに対し塩小さじ1/2を溶かす
  • 塩漬用食塩水(20%)・・・0.8リットルの水に塩200gを溶く

・レンネットはメーカーによって使用量が異なります。お手持ちのレンネットの注意書きを参照の上、適正量をお使いください。

《作り方》

(1)殺菌した原料乳

 『乳製品加工は衛生的に』参照

(2)冷却

 32℃まで冷却する。

(3)スターター添加

 スターターを添加しよく攪拌した後30分間静置する。

(4)塩化カルシウム、レンネット添加

 塩化カルシウム、レンネットの順で添加し、よく攪拌する。

<事例1:(4)レンネット>

 レンネットを添加した直後から、カードの凝固は始まっています。長く混ぜていると、カードが崩れてしまいますので、全体的に混ざったら牛乳の流れをすばやく止めます。

(5)静置

 牛乳の流れを素早く止め、牛乳が固まるまで約30分間静置する。

(6)カッティング

 カードに指を差し込み牛乳が固まったことを確認し、1cm角に切る。

(7)加温

 32℃から42℃まで35分かけて湯せんで加温する。(1℃を約3分半で加温)

<事例2:(7)加温>

画像加温

 カードがくっつかないように、加温しながらかき混ぜます。最初はゆっくりと、だんだんと早くしていきます。(最初から強く混ぜるとカードが粉々に割れてしまい、歩留まりが悪くなります)

(8)ホエー排除

 カードをザルなどに開けてホエーを排除する。

(9)マッティング

 カードを集めマット状にする。(平らにならし、適当な大きさに分けておく)

(10)カードブロックの反転

 マット状のカードを20分毎に反転する。42℃を保持してpH5.2になるまで約2時間続ける。

(11)ストレッチテスト

 カードブロックの端を少し切り、80℃程度の熱湯につけ、柔らかくなったら伸ばしてみる。もち状に伸びるようなら(12)へ進む。

(12)ブロックの細断

 カードブロックを2cm角に切る。

(13)練圧

 細断したカードを80℃の熱湯の中で練る。

(14)形成

 手のこぶし大位の大きさに形成する。

<事例3:(14)形成>

画像形成

(15)冷却

 カードを冷水で冷却する。

(16)塩漬

 20%食塩水に約15分漬ける。

<事例4:(16)塩漬>

 モッツァレラチーズは熟成を要しないフレッシュタイプのチーズなので、熟成に伴うチーズ特有の『旨味』の生成は期待できません。そこで塩漬の際、グルタミン酸を少量加え旨味をつける方法があります。

塩漬用食塩水の調合例
1リットル
食塩200g
グルタミン酸50g

(17)乾燥

 食塩水から揚げて布で水気を拭き取ってから、冷蔵庫で半日~1日乾燥させる。

できあがり!

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