根室農業改良普及センター刊行物 うしやの醍醐味 乳酸飲料

乳酸飲料

画像乳酸飲料

 ブルガリア菌(ラクトバチルス・ブルガリカス)など、乳酸を多くつくる乳酸菌で牛乳を発酵させ、砂糖やエッセンスなどを加えたもので、水で4~5倍に薄めて飲みます。

 乳酸菌で発酵させるタイプの方が風味はよいのですが、簡易な作り方として、牛乳に乳酸とクエン酸を加えた即席乳酸飲料もあります。

《 原材料(出来上がり量約2.5リットル)》

  • 牛乳・・・1リットル
  • ヨーグルトスターター(5%)・・・50ml
  • 砂糖・・・1.5kg
  • レモン汁(市販のレモン果汁でよい)・・・適量

※アイスクリームやバター用にクリームを分離した後の脱脂乳でも作れます。

《作り方》

  1. 殺菌した原料乳・・・『乳製品加工は衛生的に』参照
  2. 冷却・・・40℃まで冷却する。
  3. スターター添加・・・市販のヨーグルトを加える。
  4. 発酵・・・40℃を保ち、24~48時間、かなりすっぱくなるまで発酵させる。※保温方法はヨーグルトの事例を参照
  5. 加熱・・・鍋に入れ、、中火にかけて沸騰する直前で止める。
  6. 酸添加・・・酸味が足りないときは、レモン汁を加え酸味を補う。
  7. 攪拌・・・ミキサーまたは泡立て器で十分攪拌する。
  8. できあがり・・・水で4~5倍に薄めて飲む。

事例:長期保存の仕方 瓶詰めの方法

画像瓶詰め

  1. 煮沸したビンに詰め、フタをする。
  2. 熱湯で30分間煮沸殺菌する。

 乳酸菌にはいろいろな種類がありますが、ブルガリア菌(ラクトバチルス・ブルガリカス)やアシドフィラス菌(ラクトバチルス・サーモフィラス)はより多くの乳酸を生成するので、乳酸飲料を作るのに適しています。種菌のヨーグルトを選ぶときは、入っている乳酸菌の種類を確認して下さい。

表 代表的な乳酸菌の酸度生成の違い
菌種名培養標準温度(℃)最高到達酸度(%)製品における役割
ラクトバチルス・ブルガリカス44~472.0~4.0酸・風味生成
ラクトバチルス・ラクチス21~300.9~1.0酸・風味生成
ラクトバチルス・アシドフィラス38~451.2~2.0酸生成
ストレプトコッカス・サーモフィリス38~450.9~1.1酸生成

即席乳酸飲料(ヨーグルトを利用する方法)

《 原材料(出来上がり量約670ml)》

  • ヨーグルト・・・200g
  • 砂糖・・・350g
  • レモン汁(市販のレモン果汁でよい)・・・120,ml

《作り方》

(1) 鍋にヨーグルトと砂糖を入れ、中火で沸騰直前まで加熱する。

画像鍋で加熱

(2) 鍋底を冷水につけて冷まし、レモン汁を加えて泡立て器でよく混ぜる。

画像冷却

即席乳酸飲料(合成乳酸を利用する方法)

《 原材料(出来上がり量約2.5リットル)》

  • 牛乳・・・1リットル
  • 砂糖・・・1.5kg
  • 乳酸・・・20g
  • クエン酸(レモン汁でもよい)・・・5g
  • エッセンス(バニラ、オレンジなど)・・・適量

《作り方》

  1. 砂糖添加・・・牛乳に砂糖を加えよく混ぜる。
  2. 加熱・・・鍋に入れ、中火にかけて沸騰する直前で止める。
  3. 冷却・・・20℃まで冷ます。
  4. 酸添加・・・乳酸とクエン酸を加え、良く混ぜる。
  5. 香料添加・・・エッセンスを加え混ぜる。
  6. できあがり・・・水で4~5倍に薄めて飲む。

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