臓器移植

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 臓器移植は、人の健康な心臓や肝臓などの臓器を、臓器の機能が低下して移植でしか治らない人に移植し、健康を回復しようとする医療です。
 健康な家族からの肺・肝臓・腎臓などの部分提供を生体移植、脳死の人からの臓器提供を脳死臓器移植、心臓が停止した人からの腎臓提供を献腎移植といいます。

 日本においては、昭和54年から心臓停止後の腎臓の移植が行われていましたが、平成9年10月16日に「臓器移植法」(正式名称:臓器の移植に関する法律)が施行されたことにより、心臓停止後の腎臓と角膜の移植に加え、脳死からの心臓、肝臓、肺、腎臓、膵臓、小腸などの移植ができることとなりました。
 この法律は、臓器提供に関する本人の意思の尊重、臓器提供の任意性の担保、移植術を必要とされる方に対しての適切な実施、移植術を受ける機会の公平性を担保することが基本理念となっており、脳死での臓器提供には、本人の書面による生前の意思表示と家族の承諾が必要とされています。そこで、「臓器提供意思表示カード」という黄色い小さなカードが作成されました。

 臓器移植は、善意による臓器の提供があって初めて成り立つ医療です。臓器を提供する意志も提供しない意志も表示できる「臓器提供意思表示カード」への署名、携帯をお願いいたします。携帯するだけで、どこにも登録手続きをする必要はありません。

 主な配置場所は、保健所、市町村、運転免許試験場、郵便局などとなっております。



「臓器提供意思表示カード」です
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臓器提供

臓器提供の意思を表示したいのですが、どうすればよいのですか?
まず、死後に臓器を提供することをご自身で意思表示カード(ドナーカード)に書いてください。
 意思表示カード(ドナーカード)への記入に当たっては、記入例を参考に、該当する番号提供する臓器を○で囲んでください。また、署名年月日と本人署名欄も記してください。
  (提供しない臓器は×で消してください)
  (記入もれがあると完全な意思表示とみなされません。)
 どんな臓器が移植のために提供できるのですか?
 心臓や肺、肝臓、腎臓、膵臓、小腸、角膜を提供していただくことができます。
心臓や肺、肝臓、腎臓、膵臓、小腸は、脳死後、移植のために提供していただくことができます。
腎臓や膵臓、角膜は、心臓が停止した死後でも、移植のために提供していただくことができます。
 「脳死」ってどんな状態ですか?
 「脳死」とは、呼吸などを調節している脳幹といわれる部分も含めて脳全体の機能が停止し、もとには戻らない状態をいいます。
 「脳死」は呼吸などが保たれている「植物状態」とは全く別のものです。脳死になると、自力では呼吸ができません。また痛みなどの刺激に対する反応もなくなり回復することはありません。人工呼吸器などの助けにによって、しばらくは心臓を動かし続けることもできるのですが、やがては心臓も止まってしまいます。全死亡者のうち、脳死になるのは1パーセント未満です。
 書いた意思表示カード(ドナーカード)はどうすればよいのですか?
どこかに登録する必要があるのですか。
 書いた意思表示カード(ドナーカード)はなるべく財布や定期入れなどに入れて、携帯してください。また、できればご家族にもその旨を伝えておいてください。
 どこにも登録する必要がありません。
 あなたの善意を生かすためには、その意思が誰か他の人に伝わっていることが大切です。また、臓器提供したいという気持ちをご家族とお話しするのも大切なことです。ご家族の反対があっては臓器提供はできないのです。もし、記入後に臓器提供の意思が変わってしまったら、新しいカードに書き換えてください。
私は未成年ですが、臓器提供の意思表示はできますか?
未成年の方でも15歳以上であればできます。
 意思表示カード(ドナーカード)を持っていることで、治療が変わったりするのでしょうか? また、何か費用がかかるのでしょうか?
 そのようなことはありません。 救急医療は、あなたの命を救うことを第一に考えておこなわれます。また、臓器提供者(ドナー)の側には提供のための費用は一切かかりません。
 臓器移植のことは理解したけれど、私は臓器を提供したくないのですが?
 その考え方も尊重されます。意思表示カード(ドナーカード)には、臓器を提供しない旨も記入できます。
 臓器移植についてもっとくわしいことを知りたいのですが?
 (社)日本臓器移植ネットワークにお問い合わせください。
 URL: http://www.jotnw.or.jp

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