根室農業改良普及センター営農技術情報 令和4年9月

とうもろこしの収穫適期について

 近年畜産業に係る関連資材(飼料、肥料、燃油等)の高騰は、経営に直接的な悪影響を及ぼす状況となってきています。このような時こそ、自給飼料の良質化を図ることがポイントになります。

1 収穫に最適な時期を知る

とうもろこしの熟期別収量グラフ

図1 とうもろこしの収量、採食量、乾物率の関係(名久井) 

◇根室管内は黄熟期に到達しないこともありますが、図に示したとおり黄熟後期が栄養価、採食量の観点から最適な収穫時期であると判断できます。

2 最適な収穫時期の判定方法とは

  • 収穫時期の判定方法は、ミルクラインによる熟期判定が一つの指標です。白い澱粉質と黄色い硬化部分の境目の線であり、徐々に内側に進みます。概ねこの線が1/2に達すると、黄熟後期であると判定出来ます。
  • 熟期判定する際は、圃場周辺から10m以上中に入り、5本程度の雌穂を確認します。
  • 雌穂を中心から折り、必ず先端側で判定します。

画像ミルクライン

写真1 ミルクライン判定の線

3 収穫時ロスの軽減

  • 収穫機械は、本格的な収穫前に必ず点検を行いましょう。
  • 原料の土砂混入に留意し、バンカーやスタックサイロに早期に詰め、踏み込み後完全に密封しましょう。
  • 強風による倒伏や折損、またすす紋病が多発拡散している場合は、収穫適期を待たずに収穫作業を行いましょう。因みに熟期が黄熟中期に満たない場合は、コーンクラッシャーを不使用とし排汁を減らします。

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