根室農業改良普及センター営農技術情報 令和8年1月

衛生的乳質改善シリーズ⑥乾乳期に乳房炎を防除・早期発見するためには

○乳房炎の新規感染が起こりやすいのは、乾乳にしたばかりの2週間と、分娩直前から分娩直後にかけての2週間となっています。
◆今回はこれらの感染リスクが高まる時期に発生する乳房炎の早期発見や防除方法についてお伝えします。

①乾乳にした後の2週間

○搾乳により乳頭管内の細菌が排出されず、閉じきっていない乳頭口から細菌が侵入しやすいため、乳房炎に罹りやすくなります。

Ⅰ.乾乳直前の体細胞数(リニアスコア)や「P.Lテスター®」注)により、乳房炎の疑いがあれば獣医師の判断を仰ぎ、直ちに治療しましょう。

Ⅱ.各分房へ乾乳軟膏(抗菌性物質)を投与することで、原因菌を約1ヶ月間排除できます。同時に、①乾燥した牛床、②シール剤の注入・貼付、③ディッピングによる乳頭の消毒も効果的です。

注)日本全薬工業(株)の乳房炎簡易診断液です。

数週間で乳頭内部に栓が形成され、 新規感染率も抑制されます。

②分娩前2週間

○分娩が近づき免疫低下・ストレス状態なだけでなく、初乳の貯留・漏乳により病原菌が侵入しやすくなっています。
★分娩7~10日前に搾った分娩前乳汁をP.Lテスター®液で確認した際の色調変化や、シャーレを傾けた際の粘度(凝集)から判定
→疑わしい症状が出た場合は獣医師に連絡
→要治療ならば泌乳期の乳房炎軟膏で治療

乾乳期に完治させることで、次期乳量の損失を抑えられます。

分娩前乳汁の判別基準

分娩前乳汁の判別基準.jpg

充分な敷料.jpg

充分な敷料により乳房が常に清潔に 保たれています

乳頭をシール剤で.jpg

乳頭をシール剤で覆って物理的に防除している 酪農家もいます

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