バター
牛乳中の脂肪分を集めて作られたバターは、独特な風味をもち、洋風料理や洋菓子作りに欠かすことができないもの。栄養面ではカロリー、ビタミンA、D、E、リン脂質が多く含まれ、幼児の発育、病弱者の栄養補給、健康維持に適した食品といえます。
《 原材料(出来上がり量約200g)》
- 牛乳・・・5リットル
- 食塩(バター重量の1.5%)・・・3g
《作り方》
(1)クリーム分離
牛乳を容器に入れ、冷蔵庫内で一晩くらい静置し、分離したクリーム層を採取する。
<分離方法の例>
上部のクリーム層を静かにすくい取ります。
容器にペットボトルを使用して、ボトルの底に静かに穴をあけ、脱脂乳部分を抜き取ります。
(2)殺菌
クリームを鍋に入れ、沸騰直前まで加熱する。
(3)冷却
殺菌後、氷水などで室温くらいまで冷却する。
(4)静置
冷蔵庫内で2~8時間静置する。
(5)チャーニング
クリームの2~3倍の容量の容器に入れ、ふる。
事例(3) チャーニング
(6)水分排除
攪拌時に手応えを感じるようになり、バター粒が見られるようになったら水分を抜く。
(7)水洗い
10℃以下の冷水を加え、攪拌してバター粒を洗い、洗浄水を捨てる。(3回繰り返す)
(8)水抜き
バター粒をボールに移し、ヘラで押さえ水抜きする。
事例3 (8)水抜き
(9)加塩
食塩を加えてヘラで良く練り、食塩を溶かすため冷蔵庫で15分間休ませる。
(10)練り
均一でなめらかな組織になるようにさらによく練る。
できあがり
容器に入れて冷蔵庫で保存する。
〔バターのバリエーション〕(9)加塩(10)練りの工程でアレンジを
※加える食塩の量は好みによって加減します。洋菓子づくりに利用するときなどは無塩で。また、練る時に好みのハーブなどを加えると、バリエーションが楽しめます。
- ガーリックバター:トーストにつけたり、ステーキなど肉料理に。無塩バター100gに対して 食塩小さじ1/2+すりおろしたニンニク小さじ1+きざんだパセリ大さじ1
- バジルバター:スパゲティやピザに。無塩バター100gに対して 食塩小さじ1/2+きざんだバジル大さじ1
- ミントバター:ゆでたジャガイモやトウモロコシに。無塩バター100gに対して 食塩小さじ1/2+きざんだミント大さじ1
- レーズンバター(無塩):クラッカーやパンにのせて。無塩バター100gに対して きざんだレーズン大さじ1(レーズンは、湯につけ柔らかくしてきざむと良い)
バターの保存・取り扱いのポイント
- 必ず冷蔵すること。しばらく使う予定のない場合には冷凍すれば品質・風味の低下を防ぐことができます。
- 周囲のにおいを吸収しやすいため、においの強いものと一緒に置くのは避けた方が無難です。
- 空気にさらしたり、直射日光に当てると脂肪が酸化され、刺激的な味とにおいを生じるので注意が必要です。