ロシア生活文化講座 お祝い編

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 お正月の過ごし方なんかも日本とロシアは違います。
 私たちは夜から色々な支度を始めて22時にテーブルを囲んで食事をして、深夜0時になってからがお祭りの始まり。友人を訪ねたりして朝まで歩き回ります。 私が日本で初めてお正月を迎えたときに、ホームステイ先の家族は0時になったら寝てしまいました。私は「お祭りは始まったばかりなのに」と感じました。
 結婚式についても違います。ロシアでは結婚式に会費制というのがありません。花嫁の両親がが負担してみんなを誘ってパーティーをやるんです。
お客さんは何かプレゼントを持ってきてくれたりします。2、3日間くらいかけますが、初日はレストランなどで披露宴をやって、次の日はみんなでゲームをやったりバーベキューやピクニックに出ます。天気が悪ければ家に人を集めてみんなにごちそうを振る舞わなければなりません。3日目はそれぞれの家庭によって、金銭的な問題もありますからそれぞれです。
 私はレストランで友達を呼んで誕生パーティーをしたことがあります。日本ではあまりなじみのないものかも知れませんが、ロシアではその人にとって1年で1番大きい行事といえるかも知れません。女性にとってはだんだん年齢が上がるとうれしくないものになるかも知れませんが、友人みんな楽しみにして、「今度は誰のパーティーがある?」ってみんな話すんですよ。それを小樽でやったときに、私の友人たちはプレゼントを持ってきてくれました。そしてお金を払うときに「じゃあ、みんなで払いましょう」ということになりました。私はそういうケースを体験したことがなかったので、「何かあったのかな?」と思いました。変に聞こえるかも知れませんが、ロシアでは誕生日に友達を呼んでみんなにごちそうするのは本人の役目なんです。
本人は大変ですが、みんなで楽しい一時を過ごせるわけですから、私たちにとってはそれが普通なんです。日本で友達がみんなパーティーに来てくれて、さらに自分の分を払ってまで私との一時を過ごしたいと考えてくれたことに、私は非常に感動しました。これがロシアで同じ条件だったとしたら、声をかけた友人のどこまでが参加してくれるだろうと思いました。そういうなかなか見えないところでもやはり文化の違いが見えますね。
 大事なのは、祝ってくれるという気持ち。そのありがたい気持ちに対して本人がすべて賄うというのがロシアでのお祝いのありかたなんですよ。でもロシアではこれも一つのお祭りなんですよ。周りの人にとっては楽しいことなんです。

 

 

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