令和7年9月13日~14日にかけ、前線を伴った低気圧が発達しながら通過し、別海町においても風雨が強まりました。
町内の飼料用とうもろこしで、倒伏(なびき・折損)が発生しています。被害の程度は圃場で異なりますが、多くの地区で確認されました。一部ではすでに収穫作業が始まっていますが、今後の対応について確認しましょう。
◆別海町の生育概況(9/1現在:80~85日クラス)
6月以降は、高温多照で経過したことで草丈が長く、より強風の影響を受けやすい条件でした。節間が長く茎が細め、着穂の位置も影響したと考えられます。
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露 地 |
草 丈 |
糊熟期 |
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R7年度 |
349cm |
9/3 |
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平年値 |
286cm |
9/11 |
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差 |
+63cm |
+8日 |
○平年との比較で
・草丈が長い
・最上位雌穂の「着穂高」が
150cm前後と高い
※高い位置に重心がある
◆収穫作業等での今後の対応
(1)折損してしまった圃場
・カビが生えやすくなりますので、できるだけ早く収穫作業を進めてください。特に雌穂
より下部で折損している場合は、直ちに収穫することを推奨します。
・ハ-ベスタの食い込み量の変動が大きく、切断刃の損傷が心配されます。
・刃の研磨は定期的に実施し、サイロに運ばれてくる原料の切断面が粗く(ササクレ状)
になっていないか、確認しましょう。
(2)不良発酵の原因となる土砂の混入防止
・収穫時の刈り取り高を調整しましょう(刈り取り位置を高め)。
・添加剤(二次発酵抑制型乳酸菌、ギ酸、ギ酸アンモニウム等)を使用し、通常よりも切
断長は短く(9~10ミリ)、原料草の詰め込み密度を高めるように心がけてください。
・サイロ周辺の環境を整備し、搬送・踏圧作業時の土砂混入防止を図りましょう。
(3)その他共通
・圃場ロスが生じ、収穫作業に時間を要します。夕暮れも早まっていますので、農作業事
故には十分注意してください。
・サイレージ確保量が不足する恐れがあります。自給飼料の給与計画を見直しましょう。
・サイロの開封にあたっては、粗飼料分析とカビ毒検査を実施しましょう。
・その他、懸念されることがあれば、普及センターにご相談ください。

