根室市では、エゾシカによる牧草の食害が問題になっています。そのため、根室市鳥獣被害防止計画では、エゾシカやヒグマの侵入防止柵について、計画的な設置を推進しています。
10月に令和7年の新播草地を調査したところ、エゾシカの食害による牧草(チモシー)の衰退と、シカによって根ごと引き抜かれてしまった多くのチモシー株を確認しました。
良質牧草を長年にわたり多く収穫するためには、チモシー株が成熟する播種後3年間の食害を防ぐことが特に重要と考えられます。普及センターでは、侵入防止柵が新播草地に与える影響を調査し、経済的なメリットを明らかにする取組を始めました。
根室市は積雪量が少ないことから、冬の間もエゾシカによる食害が続く傾向にあります。令和7年度は予備調査として、新播草地の一部に侵入防止柵を設置しました。普及センターでは侵入防止柵の推進に向け、食害の影響と侵入防止柵の効果を評価する予定です。
写真1 エゾシカに食べられ、引き抜かれたチモシー株
写真2 R7新播草地に試験用の侵入防止柵を設置しました

