カーテンや窓を開けていますか?
気温の寒暖差が大きい時期となり、「牛舎のカーテンや窓を開けようか?閉めようか?」と迷うことが多いと思います。牛舎の換気を行うと、(1)新鮮な空気を取り入れ、湿気やホコリなどを排出する、(2)牛舎内の温度やアンモニア濃度を下げ、牛の快適性を確保することができます。牛舎を閉め切ると、どのくらい空気がこもるのか?ということを見える化するため、牛舎内の二酸化炭素濃度(以下 CO2濃度。換気状態の良否を示す指標)を調査しました。
CO2濃度調査事例(フリーストール牛舎)
(調査概要) 調査日:2019年11月末 天候:晴れ 外気温:1.8℃ 搾乳牛:約120頭
根室管内のA牧場にて、同一日における牛舎内の「換気なし(カーテンを閉め切った状態)」と「換気あり(カーテンを開放した状態)」のCO2濃度を測定しました。
全てのカーテンを閉め切るとCO2濃度が上昇し(冬季における、フリーストール牛舎の目安は800ppm以下、つなぎ牛舎の目安は1,000ppm以下)、目安の値よりもはるかに高いという結果となりました。一方、カーテンを開けた直後からCO2濃度は低下し始め、外気の値に近づきました。牛舎内に新鮮な空気が入り「十分換気されている」ことがわかります。ただし、子屋根のカーテンを開けないと、牛舎内の空気の流れは弱いことも同時に確認できました。
乳牛の生産性維持・向上や疾病予防のためにも、「特に日中は」こまめに牛舎のカーテンや窓を開けて換気するように心がけましょう。
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