根室農業改良普及センター営農技術情報 令和2年9月

散布前にスラリー分析をしてみましょう

 普及センターで行ったスラリー簡易分析の結果を基に、スラリーの成分値についてご紹介します。分析はEC(電気伝導度)と乾物重の測定により、簡易に行うことができます。

 

スラリー成分値にはバラつきがあります

 

 

 R1年に分析をした地域の25サンプルの全窒素含有量を比較すると(図1)、現物当たりの肥料成分はサンプルによってバラつきが大きく、最大3倍程度の差がありました。

 

 スラリー成分の高かったA農家と低かったB農家で、スラリー3t/10aの施用を行った際の施肥設計例を示しました(表1)。化学肥料を年間60kg施用した場合、B農家では窒素(N)とカリウム(K2O)の施肥量が不足します。肥料の過不足は、スラリー分析値に基づいた施肥を行うことで調整できます。こまめな分析を心がけましょう。

 

 

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過去の成分値との比較     

 

 

 R1年に調査した成分値を過去の数値と比較しました(表2)。今回の調査では、スラリーの肥料成分が過去と比較して薄まっている傾向がありました。これは、洗浄水の流入等のふん尿処理施設の変化に伴いスラリー中の肥料成分が変化している可能性が考えられます。一度、分析を行ってみてはいかがでしょうか。興味のある方は普及センターまでご相談下さい。

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