根室農業改良普及センター営農技術情報 令和3年2月

ほ育・育成管理は「はかる」ことが重要です!

 

 育成牛の姿はほ育牛管理の結果であり、未来の搾乳牛の姿を示しています。育成牛の発育改善には、骨格が著しく発達する6ヶ月齢までの管理がとりわけ重要です。今月は、「はかる」をテーマに育成牛の発育改善を考えてみます。

 

1.配合の重さを「量る」

 

 図1は、配合スコップ1杯の重さを正確に量ることをきっかけとし、発育改善に取り組んだ事例の成果です。この事例は、経年劣化したスコップを使用していたため、想定した量より700g/回も少ない給与量となっていました。また、比重が異なるビートパルプも配合飼料と同じ1杯で給与している事例も見られます。

 配合飼料の給与量が想定した量よりもずいぶんズレていることが多々あります。これは、育成牛に限ったことではありませんが、気温の低い冬場は育成牛の飼料要求率が高くなるため、「はかる」の見直しが最も効果のあるタイミングです。

 この機会に、ぜひ1杯の重さを正確に量り給与量の改善を進めましょう。

 

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図1  改善前後の発育の違い(体高)                       図2  農場でスコップ1杯を計量
 

 

 

 

2.代用乳の重さを「量る」、温度を「測る」     

 

 

 代用乳を溶かす際に、カップ1杯にお湯〇リットルという目安がよく聞かれます。実際にミルクを計り直すと目分量との差が大きい場合や、紙袋の上部と下部では、密度が違っているのでカップ1杯の重さが変わることがあります。

 大事なのは、代用乳の濃度が毎回同じになることなので、ときどきカップ1杯の重さを確認する習慣が必要です(図3)。

 理想は毎回、代用乳の重さを量り、温度を測ることで代用乳を「定濃度」と「定温」で給与できます。

 

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図3  代用乳の量を確認する事例   

          

 

 

3.育成牛の体格を「測る」

 図1のように継続的に育成牛の体高や体重を測ると次第に改善が必要なグループが見えてきます。興味のある方はぜひ普及センターにご連絡下さい。

 

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