ほ育・育成牛群の適正な飼養環境について
ほ育・育成牛の群飼養において、換気効率が下がる9月から3月にかけて呼吸器の病気や伝染性の下痢が広がるリスクがあります。ほ育・育成牛の飼養環境を見直しませんか?
1 施設面積に適した頭数での飼養
ほ育・育成牛には、適した一頭当たりの飼養面積があります(表1)。過密になると、個体同士の競合により、採食量に偏りが生じる恐れがあります。また、牛床や牛体の汚れが早くなり牛床掃除の頻度を高める必要があります(写真1)
表1 育成牛1頭あたりに必要な休息場所の面積
写真1 過密により牛体が汚れる事例
定期的な移動など適切な群分けにより、既存の施設面積に適した頭数で飼養することが第一です。増頭中など難しい場合は、外部預託等を検討しましょう。
2 育成牛の推奨される飼養管理
① 換気を行う(写真2・3)
新鮮な空気を牛舎に流し、呼吸器にダメージを与えるアンモニアを低減させます。
② 牛床の定期的な掃除(写真4)
③ 水槽の掃除(写真5)
いつもきれいな水を飲むことができ、飲水量が確保されます。飼料の採食意欲が上がります。
写真2 窓・扉を全開にして行う牛舎
写真3 窓枠を外して換気
写真4 きれいな牛床管理
写真5 こまめに掃除した水槽
育成牛の適切な飼養管理をして健康な後継牛を確保しましょう!