根室農業改良普及センター営農技術情報 令和6年10月

飼養環境をととのえて、子牛を元気に育てよう

 子牛を元気に育てるには、適正な環境で飼養管理することが大切です。飼養環境を中心に、子牛の飼養管理について紹介します。

1 子牛の飼養環境をととのえよう

 子牛を元気に育てるには、分娩時の処置を十分に行い、新生子牛の体をしっかりと乾かしてあげること、初乳をしっかり給与して免疫力をつけさせること、が前提です。その上で、病原菌を子牛の体内に侵入させない(周りから病気をもらわない)、子牛の体力を消耗させない(子牛の体を冷やさない)適正な環境で飼養管理を行いましょう。

子牛の飼養環境は、クリーン&ドライ
  清潔な環境 ~ 病原菌がいない(少ない)環境
  乾燥している環境 ~ 病原菌が繁殖しにくい環境
(水分があると病原菌の増殖につながる)
* 子牛の体にすきま風があたる、敷料がぬれている等、                  
子牛の体が冷える環境はさけましょう。

牛の居ぬ間に石灰塗布!

 クリーン&ドライな環境を維持するために、牛の入れ替え時などに洗浄・消毒を行う事が有効です。牛を移動させた後、敷料をすべて出し、使用したハッチやペンは洗浄して日に当ててよく乾燥させます。石灰塗布などの消毒を行って、新しい乾燥した敷料をたっぷり入れ、次の牛を入れます。

2 子牛の寒冷対策

 子牛は寒さに弱く、気温が13℃を下回ると寒冷ストレスを受けます。
 冬季の飼養管理では、子牛の体から熱が奪われないようにハッチ等で囲い、すきま風が直接体に当たらないようにしつつ管理します。下からの冷気を防ぐ為に、敷料はたっぷり入れ、こまめに交換して乾いた状態を保ちましょう。保温のためにハッチに毛布やシートなどをかけるのも有効です。ただし、新鮮な空気は必要なので舎飼いの場合は換気扇をまわす、温かい日中は窓を開けるなど、換気にも配慮しましょう。

風にあてずに換気は良く!

新生子牛用ハッチの例

コンパネを屋根と壁に

ポリタンクにお湯を入れて毛布でくるんで湯たんぽに 

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