草地更新後は必ず圃場の状況を確認しましょう!
6月~7月の更新草地では、降水量が少ないため、出芽したイネ科牧草が枯死し、クローバーが優占したり(写真1)、雑草が多くなってしまった事例が見られています。雑草が多い場合は、掃除刈りで改善できる可能性があります。は種後30~40日程度で圃場の確認をしましょう。
写真1 クローバーが優占
7月は種の「雑草(イヌビエ)の発生」事例と対応
7月は種の圃場において、は種後45日に確認したところ、イヌビエが発生し草丈80㎝まで生育していました(写真2)。すぐに掃除刈りを実施(刈り取り高さ10㎝(15㎝未満が推奨))しましたが外周近くの部分でイヌビエが旺盛だったため裸地ができてしまいました。
補修のためコントラに依頼し、追播機(シードマチック:は種深度を5㎝より浅めに設定。)で9月4日に補修施工しました。早めの対応によりチモシーの越冬前の生育期間を確保でき(写真3)、は種翌年6月では裸地が減少しています。
写真2 雑草(イヌビエ)の発生(8月24日)
写真3 追播77日後の様子(11月20日)
掃除刈りの時期
は種から掃除刈りまでの日数は、は種時期、雑草の多少、気温や降水量によって異なりますが、一般的に、は種後40~60日が目安になります。また、雑草の生長点が、牧草の生長点より高くなった頃(雑草草丈20~30㎝)が刈り取り時期です。※刈取り残さは搬出しましょう。
表1 掃除刈りのタイミングによる防除効果とチモシーへの影響
掃除刈り時期 |
雑草防除の効果 |
チモシーへの影響 |
早 い |
△ |
刈り取りにより生育を抑制 |
適 期(雑草草丈20~30cm) |
○ |
影響は少ない |
遅 い |
× |
雑草繁茂により生育を抑制 |