飼料の高騰が続き酪農経営が厳しい状況となっています。粗飼料の栄養価に応じてバランスのとれたエサを牛に与えることは、無駄な飼料費を削減することに繋がります。
粗飼料分析を活用した飼料給与を心がけ、飼料の変更や追加を行う場合は、必ず栄養バランスを確認しましょう。
エサの組み合わせのイメージ
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エネルギー (TDN)が高い |
エネルギー (TDN)が低い |
粗タンパク質 (CP)が高い |
濃厚飼料の給与量を減らす |
糖・デンプンが高い飼料を給与 |
粗タンパク質 (CP)が低い |
粗タンパク質を多く含む飼料を給与 |
濃厚飼料の給与量を増やす |
粗タンパク質(CP)が低い場合
【対策例】タンパク質を多く含む飼料を給与。
○配合飼料の銘柄を変更(例:CP18%→20%)
○ルーサン乾草、大豆粕など(図1および2)
エネルギー(TDN)が低い場合
【対策例】糖・デンプンを多く含む飼料を給与。
○配合飼料の銘柄を変更(例TDN74%→76%)
○圧偏コーン、ビートパルプなど(図3および4)
中性デタージェント繊維(NDF)が高すぎる場合
【対策例】消化性の高い中間飼料を給与したり、物理的に繊維の
長さを短くする。
○ビートパルプなどの中間飼料を給与。
○牛は口幅より長い草が食べにくいため、ラップサイレージや
乾草ロールを長いまま給与せず、ロールカッター等で短く切
断して、少しでも食い込みを増やす(図5)