根室農業改良普及センター営農技術情報 令和7年2月

 まだまだ厳寒期で気が早いようにも思えますが、昨年は夏場が冷涼な根室でも5月には25℃を超える気温が記録されています(図1)。
暑くなってからでは既に業者に資材が無く、対応が間に合わないこともあります。今のうちから今年の暑熱対策を考えてみませんか?

 乳牛の暑熱ストレスは温度と湿度が大きく関係します(表1)。乳牛は暑熱ストレスを数値化した温湿度指数(THI)が68を超えるとストレスを感じ始めます。
 夏場に湿度の高い根室地域では、温度は25℃以下でも乳牛がストレスを感じている環境になると考えられます。

表1 温湿度指数(THI)

暑熱対策では温度、湿度、日照、風速をコントロールすることが必要です。

 放牧を取り入れている農場では気温の高い日中は無理に放牧せず、遮光や送風で環境をコントロールできる牛舎内で牛を管理し、夜間放牧に切り替えることも有効です(アブ等昼行性の吸血虫によるストレスも低減!)。
 また、牛舎自体の温度上昇を抑える方法として、屋根を白く塗ることや屋根への石灰塗布、屋根裏に断熱材を施すことも有効です。西日など時間帯によって牛に直接日光が当たる場合は牛舎窓等に、すだれや発泡ポリスチレンを使って牛に当たる日差しを遮ってあげましょう!

その他暑熱対策事例は来月号でお伝えします!

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