根室農業改良普及センター営農技術情報 平成26年1月

 

 

根室農業改良普及センター営農技術情報   平成26年1月


 

 

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平成24~25年の粗飼料分析値から、本年産サイレージ品質の特徴をまとめましたので参考にしてください(根室管内、水分65%以上の1番草グラスサイレージで集計)。

1   収穫は順調で適期刈りが増加

 今年の1番草生育は出穂始~出穂期で平年より3日早く、収穫作業も収穫期~終でも平年より3日早く、順調に進みました。
 収穫時の生育期節では出穂期収穫の割合が増え、開花期収穫の割合は減っています(表1)。

 

表1   生育期節毎のサンプル割合

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生育期節

サンプル割合
(分析点数)

H25

 H24

 出穂期

 38%
(  98)

35% 
(529)

 穂揃期

56%
 (146)

53% 
(814)

 開花期

6% 
(  15)

12%
 (181)

2   水分%は高めの傾向

 水分は全体を通じて昨年より高めの傾向です。収穫時期別が遅くなるにつれ、水分80%以上のサイレージ割合が高くなっています(図1)。
高水分サイレージの場合は採食量と水分率を把握し、乾物摂取量が不足しないようにしましょう。

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図1   収穫時期別の水分傾向

 

3.NDF%が高いものは少ない傾向

 NDFの平均値は昨年とあまり変わりませんが、NDFが極端に高いものは少ない傾向です(図2)。

 

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図2   NDFの傾向

 NDFが高い飼料は採食量が制限されるため、一部をビートパルプなどで置き換えるなどの対策が必要となります。また、掃き寄せ回数を増やすなど、牛が常に食べられる環境づくりを心掛けましょう。

 

4.TDN・CP%ともばらつき少ない

 TDNについては、極端に低いものが減った反面、60%以上のものが1割以下と、栄養価の高いサイレージも少ない傾向です(図3)。

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図3   収穫期別のTDN値分布

 

 CPも平均値では昨年並ですが、極端に低いサイレージは少なくばらつきが少ない傾向です(図4)。
 TDN・CPが低めのサイレージ給与する時には、乳量・乳成分や牛の反応を見て、配合飼料等の増給も検討してください。

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図4   収穫期別のCP値分布

6.我が家のサイレージ品質を把握

 乳牛の栄養充足・バランスへの対応には粗飼料分析が必要です。サイロ開封後は、速やかに粗飼料分析に出すように心掛けましょう。

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