営農改善資料発行!1
各農場に配布しているこの資料は、将来構想の考え方、労働生産性を考慮した農場全体のシステムのあり方、投資するにあたって事前に準備しておくことについて掲載しています。
今月から計4回にわたり概要と活用事例の紹介をします。
第1章 将来について考える
1 目指す姿・ビジョンを明確にする
将来「どのような暮らし」を望んでいるのか「どんな酪農のスタイルをめざすか」を話し合いましょう。
農場の目標を考えるときには、地域や情勢に対する将来の見通し(ビジョン)も併せて検討します。
2 現状を把握する
農場の現状把握は、施設機械の状況とあわせて、家族のライフサイクルを捉えることが必要です(表1)。
投資のタイミングは、金銭的にも労働力的にも余裕があるときが望ましいです。本資料には「農場における現状把握のためのチェックリスト」を掲載していますので、ぜひご活用下さい。
表1 「私」のライフサイクルを踏まえた農業経営の検討
3 ギャップの整理
現状を把握したら、我が家の『めざす姿』と『現状』の違いを整理(図1)して、課題を洗い出し、取り組むべき優先順位を考えましょう。
課題を解決するためには、投資や外部委託を検討することも出てくると思います。そうなると、先を見据えた準備が必要です。このような場合は、長期的なお金の流れを見やすい形で描いてみるとイメージしやすくなります。
本資料では、農場全体の流れを意識した具体的な準備事例や投資計画・ライフプランが一目で分かるようなシートを掲載していますのでご一読下さい。
図1 ギャップの整理例
4 どんな選択肢・解決策があるか
表2に根室管内の代表的な酪農経営方式をまとめました。将来どのような経営形態を選択していくかによって、必要な施設・機械装備・労働力は変わってきます。
表2 代表的な酪農経営方式 (H28年5月根室管内の酪農肉牛近代化計画より集計)
本資料では経営形態毎に、特徴・留意点・おおよその建設費を提示し、付帯施設の乾乳牛舎や粗飼料生産及び育成牛の自家生産管理や外部委託の選択肢について紹介しています。
将来を考える一助にして頂ければ幸いです。
つづく
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